合格という栄冠を手にした今、この二年間の受験生活を振り返ってみて、私は気づいたことがあります。
それは、この長く、辛く、それでもやりがいのあった受験生活を通して何か得たものがある、ということです。
私の得たものとは、受験生活の中には数多くあった、辛いこと苦しいことを乗り越えてこれたという「自信」です。
五年生の春、私は入塾テストに落ちました。"上には上がたくさんいる"そんなこと分かっているつもりでしたが、その現実に私は大きなショックを受けました。
私は学校でも習い事でもそんなに苦労することもなく今までやってこれました。
苦境に立たされるということがなかったのです。
ですから自分がショックを受けたときに、自分自身への対応をどのようにしたらよいかが分かりませんでした。
入塾した当初は復習テストや公開テストなどでは何度も悪い点数をとりました。
はじめのうちは毎回毎回落ち込んでいましたが、何度もそれをくり返すうちに、悪い点数をとった悔しさや辛さをバネにして、次につなげていけるようになり、だんだんとテストでもいい点数をとれるようになっていきました。
六年生の夏期講習前のクラス分け発表で私は、自分の名前がTクラスの中に書かれてあるのを見つけて、本当に、本当におどろきました。
成績が上がり出してからそれまでずっと、のほほんと過ごしてきた私にとって、Tクラスに上がるということは、ものすごく不安なことでした。
しかしその反面、一ランク上の人達の中で成長していく自分を想像して、ワクワクしているところがあったこともまた事実です。
そして、いざTクラス。周りはみんな賢そう。
クラスの雰囲気もまるで違う。
復習テストではあまり差はつきませんでしたが、やっぱりTクラスの人達は、いつも私の一歩も二歩も先をいっているように思えました。
「あの問題は解けたはずなのに…。」そう思うことも何度かあり、本当に悔しい思いをしました。」
でも、いつまでもそのことにとらわれずに気持ちを切りかえてやっていけるようになりました。
友達と一緒に先生に質問に行ったり、直しをしっかりやりました。
はじめはただ落ち込むことしかできなかった私が、二年後には自分で改善のしかたを考えられるほどまでになったのです。
このことはすごい進歩だと思うし、私の自信にもなりました。
大きな壁を乗り越えた先に見えてくるもの。
私が自信を得たように、きっと皆さんも何か大きなものを得ることができると思います。
それを信じて、思いっきり突っ走って下さい。